かがわマラソン2026 vol.1<世界一美しいアリーナとトップクラスの運営>篇

3月15日に香川県高松市で開催された、記念すべき第1回「かがわマラソン」を実走取材してきました。私自身、フルマラソンへの参戦は2022年以来、じつに4年ぶりです。

2022年3月に参加した「東京マラソン2021」で5時間半以上かかってしまい、「これはさすがに終わりだ」と感じてフルからの引退を決めました。

以来、全国の10km大会中心に観光がてら走りに出かけるというスタイルで「第二のランナー人生」をひっそりと過ごしてきたのです。

と、そこへ現れたのが「かがわマラソン」です。第1回大会だし、なんとなくイメージもよさそう。香川県は丸亀ハーフで訪れたことはあるものの、高松は未踏の地。純粋な観光先としても注目していた場所でした。

いちど気になったらどんどんフルマラソン復帰への思いがあふれ、参加することに決めたのです。ということで、今回の「かがわマラソン」は初フル(第二のランナー人生として)のつもりで参加しました。

前置きが長くなりました。かがわマラソンレポート、まずは大会全体の雰囲気や運営、ランナーサービスについての感想をまとめた「概要編」をお送りします。一言でいうと、第1回大会とは思えないほどソツがなくすばらしい大会でした!

まずありがたかったのがアクセスの良さです。最寄りのJR高松駅からメイン会場まで歩いてたったの4分(300m)。会場までのアクセスの良さは大会の印象を左右しますが、これはまさに「駅前フル」と呼ぶにふさわしい立地。スタート前の移動ストレスがないのはうれしいポイントです。

今回のメイン会場は、2025年2月にオープンしたばかりの「あなぶきアリーナ香川」。

ご存知の方もいるかもしれませんが、このアリーナはUNESCO(ユネスコ)が関連する「ベルサイユ賞(Prix Versailles)」のスポーツ部門で、2025年の「世界で最も美しいアリーナ」の最優秀賞を受賞した施設なのです。

実際に訪れてみると、外観も館内もホワイト基調でまとめられ、随所に洗練されたデザインが施されていてとてもきれい。しかも、この美しいアリーナ内がフィニッシュ地点になっているというのは、ランナーにとってかなりテンションが上がる高ポイントでした。

ランナーサービスの質を高めるための工夫も随所に見られました。とくに感心したのが、アリーナの大型地下駐車場をそのまま更衣室や荷物預けのスペースとして活用していた点です(女性はサブアリーナ)。

一般的な大会のテントや体育館の更衣室だとギュウギュウに詰め込まれがちですが、広大な地下駐車場のおかげで一人ひとりのスペースをとても広く取ることができ、着替えや出走準備をゆったりと過ごすことができました。当然、雨天時の心配も無用。このストレスフリーな動線、よく考えられていたと思います。

更衣→荷物預け→ウォーミングアップ&待機→スタートブロックへの流れがスムーズで、よくありがちな、謎動線によって無駄に歩かされることもありませんでした。

メイン会場の周辺は美しい海辺の公園として整備されていて、美しい海沿いの景色が非日常感を感じさせてくれました。スタート前に海を眺めながら歩いているだけで旅情が掻き立てられますし、ウォーミングアップ場も海沿いにあるので、潮風を感じながら気持ちよく体を動かすことができます。「遠くに来て走っているんだな」という特別感を存分に味わえました。

新設の大会は動線トラブルなどが起こりがちですが、この「かがわマラソン」は第1回大会にしてはソツがなく、完全に仕上がっていると感じました。一体どこのチームが運営しているのでしょうか。

今回は定員1万人ということでしたが、参加者をこの規模に抑えたからこそ、これだけのクオリティが維持できたのだと思います。快適に走るためにも、無節操に定員を増やして混雑を招くような愚は犯さないようにしてほしいと思います。

事前のイメージ戦略が功を奏したのか、女性の参加率が高いのも印象的でした(公式な男女別参加人数の割合はまだわかりませんが、体感としてかなり多かったです)。

女性への配慮も行き届いており、スタート30分ほど前の女子トイレも場所によってはガラガラでした。同時期に開催されている名古屋ウィメンズマラソンに飽きてきた女性ランナーには、ぜひおすすめしたい大会です。

大満足の大会でしたが、強いて不満点を挙げるとすれば、前日のEXPOでランニンググッズの取り扱いがほとんどなかったこと(MIZUNOはシューズの試し履きのみ)。

いちおうEXPO外の並びにラングッズのブースはあったものの、いかにも「販売店の在庫一掃処分」的な品揃えでがっかり。実はEXPOでランニングキャップを新調しようと考えていたのですが、あてが外れてしまいました。次回以降の充実を期待したいところです。

以上、かがわマラソンの概要編をお届けしました。ホスピタリティや会場の快適さは、過去に参加した大会の中でもトップクラス。早くも来年のエントリーが楽しみになりました。次回は「レース編」をお届けします。