【勝手にコース予測】広島市が大規模市民フルマラソン大会の開催を検討。

Hiroshima Tourism Association

“フルマラソン不毛地帯 広島”に、歴史的な転機が訪れようとしています。各社報道によると、広島市が最短で2028年度の市民フルマラソン大会開催をめざし、来年度中にも有識者会議を立ち上げるとのこと。今回はこのニュースをもとに、少し複雑な広島のマラソン事情の振り返りと、勝手なコース予想をしてみたいと思います。




「フルマラソン空白県」と言われてきた背景
広島のランナーにとって、地元のフルマラソン事情は少し歯がゆいものでした。これまで広島県内にフルマラソンが全くなかったわけではありません。例えば、広島県坂町で行われている「広島ベイマラソン大会。地元密着の歴史ある大会で自治体も関わっていますが、コースは4.5kmのルートを9往復するもの。

いちおう公道を封鎖して行われますが、いわゆる都市型市民マラソンの醍醐味とは趣が異なり、ある意味メンタルの強さが試される地元民向けのレースとして知られています。

かつて多くのランナーに愛された「呉とびしまマラソン」もありました。瀬戸内の絶景を楽しめる素晴らしい大会でしたが、豪雨災害やコロナ禍の影響もあり、惜しまれつつも2019年の開催を最後に終了しています。

さらに、芦田川の河川敷を走る「ふくやまイヤーエンドマラソン」などが開催されています。こちらは民間主催の大会で、フラットな河川敷コース(6.2km+6kmコース6周回)は記録を狙いやすいと好評ですが、やはり自治体主催の大規模な交通規制を伴う都市型マラソンとは大きく性格が異なります。

2024年に福井県で「ふくい桜マラソン」が華々しく開催されたことで、ランナー界隈では「これで都市型市民フルマラソンがないのは広島だけ」という認識になりました。それだけに、今回の広島市による「本気の検討開始」は、県内の市民ランナーにとってまさに悲願達成への第一歩なのです。


広島市でのフルマラソンは「初めて」なのか?
ここで気になるのが、「広島でのフルマラソン開催は史上初なのか?」という点です。

歴史を紐解くと、過去にトップアスリート向けの大会は開催されています。1985年のワールドカップマラソンや、1994年の広島アジア大会では、広島広域公園陸上競技場(ビッグアーチ)を発着点とするコースで世界の健脚たちが競い合いました。

しかし、これらはあくまで選ばれたエリートランナーのためのレース。1万人を超えるような一般市民ランナーが、平和大通りや相生通りといった広島のメインストリートを埋め尽くす光景は、広島市にとって未体験。つまり今回の計画が実現すれば、「大規模な市民参加型フルマラソン」としては広島市史上初と言って間違いありません。


勝手にコース予想!夢の「ひろしまマラソン」
マラソン大会でもっとも気になる要素のひとつがコース設定です。「平和の発信」と「都市の魅力PR」を掲げる以上、広島ならではのロケーションをつなぐコース展開が予想されます。

まず外せないのは、やはり平和記念公園周辺でしょうか。幅の広い平和大通り(100m道路)をランナーが埋め尽くし、原爆ドームを横目に平和への祈りを込めて走るシーンは、大会のハイライトになるはず。ここがゴール地点になれば、感動的なフィナーレが演出できるでしょう。

広島といえばカープ。マツダスタジアム周辺をコースに組み込み、真っ赤なユニフォームを着た応援団から大声援を受けるエリアができれば、(カープファンの)ランナーのモチベーションも最高潮に達するはずです。

そして、スタート地点の有力候補として挙げたいのが、新しくできたサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」。2024年にオープンしたばかりのスタジアムからスタートし、基町クレド広島城を眺めつつ、路面電車の軌道と並走しながら市街地を抜けていく。そんなコースなら、広島の「今」と「歴史」を存分にアピールできます。

最大の課題と思われる路面電車との交差や交通規制をどうクリアするのか、あるいは西広島バイパスなどの自動車専用道路を活用して変化をつけるのか・・・。コース設定はある意味“警察との戦い”になると思われますが、街なかを走るのは一瞬で、あとは郊外の何もない道をひたすら走る・・・そんな、地方都市のマラソン大会にありがちなパターンは回避してほしいものです。

さて、最短で2028年度開催ということは、実現まであと2〜3年。長いようで、ランナーや関係者にとってあっという間の期間です。ただし現時点で開催が決定しているわけではありません。あくまでも「検討に入る」という段階。広島のど真ん中を堂々と走れる日が来ることを信じて、大会の実現を祈ろうと思います。