トレイルランナーは要注意!令和7年度の愛知県内クマ目撃最新情報。

最近、北海道で人の生活エリアにヒグマが現れるケースが頻発しています。愛知県でも例年ツキノワグマの目撃情報が寄せられており、先ごろ最新の情報が更新されました。

愛知県が発表した「令和7年度愛知県ツキノワグマ確認情報」によると、目撃情報は4件と、昨年度の19件に比べて減少。エリア別では豊田市3件、瀬戸市1件でした。

激減した要因はわかっていませんが、昨年度(令和6年度)は目撃情報のなかった瀬戸市に現れているのが気になります。奥三河の山間部から尾張方面へと移動してる可能性があるのでしょうか。

令和7年度愛知県ツキノワグマ確認情報

現に一昨年(令和5年度)のデータでは、瀬戸市はもとより春日井市と犬山市でも目撃情報がありました。今年度は瀬戸市にとどまっていますが、犬山や春日井でトレイルランニングする予定のある方は念のため注意したほうがよさそうです。「尾張にクマは出ない」という言葉に根拠はありません。

令和5年度愛知県ツキノワグマ確認情報

愛知県が作成している「ツキノワグマ出没対応マニュアル」では、山でツキノワグマに遭遇しないために以下のポイントをあげています。

1. 山へ出かける前に、自然環境課のホームページでツキノワグマの出没情報や出没予想などを確認する。

2. 単独で山に入ることはできるだけ避け、複数で出かける。

3. 熊鈴などの鳴り物またはラジオを携帯し、音を出し続けることでツキノワグマに自分の存在を示す。

4. 風雨の強い日や沢沿いなどでは、ツキノワグマの臭覚・聴覚がじゅうぶん機能しないことがあるのでとくに注意。

5. 突然ツキノワグマと出合わないため、つねに前方に注意を払う。

6. 万一、ツキノワグマのフンや足跡を見つけたら引き返す。


以上のように用心を重ねたにもかかわらず、運悪く出合ってしまったら・・・。

1. まず落ち着いて立ち止まること。

2. 写真を撮る、石を投げる、棒で突つく、大声で叫ぶなど早い動きや大きなアクションは避ける(「攻撃」と判断される)。

3. ツキノワグマが立ち去るのを待つか、距離が離れていれば動きを観察しながら少しずつ後退する。後退する場合は、目を見ながら静かに語りかけるのも有効。

4. 果物などツキノワグマのエサとなるような物は体から遠ざける。

5. ツキノワグマが近づいてくるような場合、荷物をツキノワグマとの間に投げ捨てて注意をそらしながら退避。

6. スプレーでの追い払いは至近距離に近づいてから噴射する必要があるため危険がともなう。

7. 「死んだふり」は効果なし。逆にツキノワグマの攻撃を誘うことがあるため危険。

さて、ツキノワグマは食べ物に対してとても執着が強い動物。トレラン中に使ったジェルのパッケージや食べ物のカスを捨てる(誤って落とすのも同罪)ことは、ツキノワグマを餌付けしていることと同義です。 ゴミの放置はマナーの問題以前に、他者を危険に巻き込む悪質な行為であると認識しましょう。