クマ大量出没!ついにマラソン大会が中止に。

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名古屋で開催中の生物多様性条約締結国会議(COP10)に対する、大自然の強烈な皮肉なのでしょうか。人里へのクマの大量出没が止まりません。重大な被害も相次ぐなか、ついに「クマ出没」が原因で中止に追い込まれたマラソン大会が現れました。

朝日新聞(社説)によると、『今年はすでに約2400頭が捕まった。うち2100頭以上が殺された。人間は約100人が負傷し、4人が死亡している』・・・とのこと。

なぜクマが人里やときに街なかへ下りてくるかというと、エサとなるドングリの不足はいうまでもなく、じつは「山村の過疎化」が大きく影響を及ぼしているのだとか。 つまり、過疎化→「里山の崩壊」によって“クマエリア”と“ひとエリア”の境界線があいまいとなり、クマは「どこまで行っていいのかな?」と判断がつかないまま人里まで下りてきてしまうというわけです。

さて、そんな相次ぐクマ出没の事態を受けてやむなく「中止」となったのは、新潟県新発田市で11月3日に開催予定だった「第8回真木山リレーマラソン大会」。新発田市によると、「参加選手の安全を確保できないため」中止を決めたといいます。

ところかわって福井県勝山市では、市街地でクマの目撃情報があったことから、10月31日に開催予定だった「第六回勝山恐竜クロカンマラソン」の中止を決めました。(恐竜クロカン・・・別の意味で気になります) たくさんの人間がいる場所へわざわざ乱入する勇者なクマはいないと思いますが、上記2大会は参加者数が比較的少ない(真木山は260人)ため、コース上で選手が孤立するケースも出てきます。

万が一の事態が起こらないとも限りません。 ちなみに11月14日に行われる「いびがわマラソン」コース付近でもクマが目撃されていますが、1万人規模の大会で沿道にも切れ目なくたくさんの方々が繰り出す同大会にあっては、まずクマのほうから近づいてこないでしょう(大会実行委員会では、コースを試走する場合「熊鈴」の携帯を呼びかけています)。

先シーズンは「インフルエンザ」、そして今シーズンは「クマ」による大会中止。どちらもけっして人間が逆らえないことですから、開催中止はやむを得ない措置なのかもしれません。