今回の2010北海道マラソンでは、レース中「初めての経験」にいくつか遭遇しました。それもよくないことばかりなのですが、来シーズン「夏マラソン」に挑むかもしれない方のためにご紹介したいと思います。
★夏マラソン自体が初めて。
レースを終えての感想は、秋〜春の間に開催する通常のマラソンと夏マラソンは、「別のスポーツ」であるということ。暑い時期の走り込みだけではなく、特別な準備と心構えが必要であることを思い知らされました。それは夏山登山と冬山登山に似ています。似てないか。
★こんなに水かぶったの初めて。
いったい何リットルの水をかぶったのでしょうか。高温レースの場合、水をかぶることはよくありますが、エイドごとに、しかも全身をパンツまでまんべんなく濡らしまくるというのは初めての経験です。ちょっとでも皮膚に乾いた部分ができると、そこからジワジワと疲労が広がっていくような感覚に陥ったのも初めてでした。
それだけ給水体制が充実していたということであり、主催者ならびにボランティアの方々にはホント頭が下がります。通常、後続の選手のためを考えると水やスポンジは1人で何個も取りずらいもの。ところが北海道マラソンの場合、エイドテーブルおよび給水ボランティアの数がハンパではなく、次々にコップやスポンジを渡してくれるのです。おかげでまったく気を使うことなく水をぶっかけまくれました。
★マメができたの初めて。
幸いにも、過去9戦のフルマラソンで足にマメができたことは一度もありません。シューズのフィッティングがよい(?)のと、プロテクトSワン を塗っているおかげだと思います。ところが今回はじめてマメができてしまいました。この原因はシューズの中まで濡らしてしまったことによるのは明白。次回は足裏にテーピングを巻いて対処しようと考えています。
★歩いちゃったの初めて。
フルマラソンは「走り続けなければならない」スポーツだとかたく信じています。いままで、「歩きたい」と思ったことは何度もありました。そのたびに葛藤を乗り越え、たとえキロ10分に落ち込もうともフィニッシュするまで「走る」ことを止めたことはなかったのです。 今回も30km地点ぐらいから「歩きたい」衝動が襲ってきました。それでもなんとか走り続け、39km地点の北海道大学に到達。
「ああ、これが北大のキャンパスか」と周囲を眺めていると、ふと自分が「歩いている」ことに気づいたのです。 昨日のトピックでも書きましたが、「歩きたい、でも走らなきゃ。でも歩きたい・・・」と葛藤している時点では、まだまだ走れるということを知りました。能動的に「歩こう」と思って歩くのは、マラソンにおいては「甘え」以外のなにものでもないと(もちろん、体の変調を感じたら走るのをやめなければいけません!)。
「体より心のほうが先に折れる」とはよくいったもの。今回は心は折れなかった(能動的には歩かなかった)のですが、体がいうことを聞いてくれませんでした。まだまだ鍛錬が足りないようです。加齢との戦いにもなりますが、次回はさらに心も体も鍛え上げて北の大地に乗り込みたいと思います。