天下茶屋でほうとう鍋を食べながらまったりしていると、ほどなくして小雨になりました。レインウェアを着こんで後半戦へと出発です。2kmほどアスファルトの林道を走り、「三ツ峠登山道」入り口に到達しました。
さらにジープ道を2.5kmほど走り、ようやく「三ツ峠山荘」に到着。ここは富士山のベストビューポイントの一つですが、果たして富士は顔を出してくれているか・・・
見えました!富士山を包んでいた雲が消え、美しいシルエットを浮かび上がらせています。少しガスっているものの、それが逆に幻想的な雰囲気を醸し出していました。
反対側(北)に見えるのは電波塔が林立している「御巣鷹山」。
ふと気付くとすでに16時を回っていました。予定より2時間も遅い。御巣鷹山まで足を伸ばしている時間はありません。ハンディライトを忘れてきてしまったので、なんとしても明るいうちに下山したいところ。
幸いにも、ここ三ツ峠山荘から天上山~河口湖駅へと至る道は緩やかな下りが続く、もっともスピードに乗れるルートです。 5分も経たないうちに「木無山」の分岐に到達。これを右手に行くと「母の白滝」を経由してスタート地点の「広瀬」地区へと下りられます。河口湖駅へ下りたいので、左手の「カチカチ山(天上山)」方面へ進みます。
途中、粉々になった木の枝が散乱して完全に道をふさいでいました。
何事かと見上げると、表皮を無惨に破壊された木の姿が。これ、落雷によるものでしょうか。恐ろしすぎます。
他にも草が生い茂っていて歩かざるを得ない局面も多少ありましたが、三ツ峠山荘~河口湖駅まで約8kmのなだらかなダウンヒルは、今回のトレランの中でもっとも爽快なひとときでした。
<ルート総評> 黒岳の南麓からアタックしたのは失敗。険しい&わかりにく過ぎて早い段階でエネルギーを使ってしまう。筋トレにはなったかも。黒岳山頂からの縦走は比較的ラク。御坂峠と天下茶屋の2ヵ所からエスケープルートが延びているのは精神的に安心。ただし路線バスは午前中だけなので、エスケープしたとしても自力でアスファルト道を下山しなければならない。
三ツ峠山から富士急「三ツ峠」駅へ下りるルート(途中、危険箇所がある模様)もある。 天下茶屋で本格的な食事がとれる。自販機でスポーツドリンクの補給も可能。三ツ峠山付近には二つの山小屋(四季楽園と三ツ峠山荘)があり、ここでも水分と食糧の補給ができる。三ツ峠山荘から木無山~天上山~河口湖駅方面は緩い下り(約8km)のため、おおむね快適なダウンヒルが楽しめる。
下山したら河口湖駅が目の前なのでとても便利。河口湖駅には大型リュックにも対応するコインロッカーあり。周遊路線バスは夕方早々に終了してしまうので注意が必要。当然ながら地図とコンパスは必携! 全般的に見ると行程の半分以上で「歩き」を強いられました。
それも含めて「トレイルランニング」だといえばそれまでですが、今回はどちらかというとクロスカントリーのイメージで高原の中を清々しく走りたいと思っていましたので、素直に河口湖南側の五湖台~三湖台~紅葉台コースにしておけばよかったと少し後悔・・・。ただ、上り・下り、さらにはあらゆるサーフェスが体験できましたから、「トレーニング」という視点で見れば正解だったのかもしれません。